イームズチェアー修理完了
我がイームズチェアーが今日、届きました。
上が修理前です。
修理完了後の姿です。完璧な仕事です。
何より驚くのが張り地の”HMビニール”の耐久性能です。ビニールという呼称の軽さか
らは、創造できません。さらにキルティングが糸というのも驚きです。40年耐えてい
ます。さて、この張りはどうなっているのでしょう。
工場の方にお願いして写真を撮っていただきました。
アルミ鋳物の脚を外した状態です。脚と上の写真にある背のバーの二か所で間口方向
をつないでいます。アルミの溝に張りが差し込まれているのは明瞭です。
では、どうやっているのでしょうか
溝の中にはHMbを固定したアルミ材が入っていたのです。
当然、溝と全く同型の鋳物があるわけです。普段は見えない訳ですね。
そのアルミ材にHMbを差し込んでから真鍮の小さなリベットで止めます。
今回、このリベット穴を補強のために増やしていただきました。
両サイドともHMbをさしこんでリベット止めをしていきます。
張り具合を調整しながら止めていきます。難しい仕事です。
上のように張れたフレームを外側に回転させます。
アルミフレームが張り地で覆われてしまいます。
そして元のフレームの溝に差し込みます。そのあと脚材と背のバーを取り付けます。
背の上端と座の先端はHMbを巻き込んでいます。
表フレームと内部フレームの精度が重要です。張り込みも難しいです。
40年使ったHMbを張り直すのは、とても慎重にしなければなりません。
このような困難な仕事を受けていただいた”ミネルバ”さんに感謝します。
40年プラス何年持つでしょうか?